2016モンドセレクション金賞受賞の「北海道水芭蕉米」を作っている
The北海道ファームです。→詳しくはこちら 真面目にお米を作っています。
久しぶりのいい天気。
毎日このくらい晴れていると、中干しもうまくいくはずなんですが、
稲の生育状況が、田んぼから水を抜いて中干しを続けることを許さないという。
「もう、水をくれないと困る!」稲が言っているようなので、中干しは順次終了です。
そんな、中干しの最中で行う恒例の苦行がこの作業。
そう、ヒエ取り作業です。
なんと、真面目な作業でしょう。
上の田んぼの写真では、判別が難しいですが田んぼの中にヒエが頭を出しています。
アゼからみて「あそこにヒエの頭が出てるな~」という所まで、
田んぼの中に入って、泥に足を取られつつ歩いていきます。
稲を踏んだりしない様に、かき分けて進んでいきます。
ありました。
ずいぶん実=種をつけています。
この種が問題になるので、田んぼに入ってヒエを抜いてくる作業をしています。
いま田んぼに生えているヒエをそのままにしておくと、とうぜん種が成熟して
最後には、田んぼにヒエの種がばらまかれてしまう訳です。
そうすると、来年以降ヒエの生育条件に合うと田んぼからヒエが続々と生えてきて
稲の生育を阻害し、さらにたくさんのヒエの種がばらまかれてしまう・・・。
これが、年々続いてしまうと田んぼがヒエだらけになってしまうヒエ増殖の悪循環になります。
それがまずいからこそ、毎年中干しの時期には、大変でもヒエ取りに入るようにしています。
「今の努力が、来年変わってくる。」
そう信じて作業を続けていたら、ヒエ取り開始から数年たった今年は、ヒエの発生が減ってきました。
※たまたま気候のせいかもしれないですが、そういう事にしておきます。
1枚の田んぼで、結構とることができました。
放置した場合、これだけの量のヒエの種がばらまかれたと考えると、ゾッとしますね。
ヒエを取りに入ってみると、
たいてい、こんな感じで稲の株と一体化していました。
※右半分 やや茎が赤いのがヒエの茎です。
今年のヒエのほとんどは、水田から、ポツンと生えている感じでは、ありません。
と、いう事は育苗時に苗と一緒に育ったとも推測されます。
育苗段階でのヒエの種子混入も田んぼにヒエが生える原因かもしれません。
ヒエが生えるという、一つの現象を取ってみても恐らく原因が複数あり、対策も複数になってきます。
「これをやったら解決」そう単純にいかない、奥が深いところも農業の魅力じゃないかなと思います。