水芭蕉の咲く清らかな水で育てた「北海道水芭蕉米」と
安全安心な北海道産のエサで育てた「日本一しあわせなにわとりの玉子」を生産している
北海道栗山町のThe北海道ファーム、栗原です。
稲作と養鶏で循環型農業に真面目に取り組んでいます。
ここ数年、北海道では北海道産のワインを育てていこうという取り組みが
道内各地で盛り上がりを見せています。
という事で、The北海道ファームも声をかけていただき
「北海道ワインアカデミー拡大版」というセミナーに出席させていただきました。
ぶどうの生産者や、醸造メーカー、行政関係の方々が集まり
ぶどうの生産事例や 苗木の情勢などの講義が行われました。
その中で、ワインの味について講師の方が
「この品種で、この土壌で、こんな気象条件で育てれば、
ワインの色も濃くなり、味は強めに出て、寝かせていくとよくなるワインができる!」と、
熱く語っているのを お聞きして俄然興味が湧いてきました。
というのも栗原は、ワイン好きの方は高級レストランでワインを飲んで、ラベルを読みながら、
味から産地にさかのぼって語るイメージしか無く、値段もむやみに高い気がして
なんだかちょっとね、と思っていました。(ほぼ、マンガ的な先入観で申し訳ありませんが・・・)
しかし、農産物としてのブドウから、あるいは生産地の土から始まってワインを語る人の
お話を初めて聞く事ができ、「ワインは、農産物だ」と、実感することが出来ました。
これは、自分としてはかなり衝撃的でした。
イメージ的には、テーブルの上からワインを語るのではなく、畑からワインを語るというイメージです。
それならば、The北海道ファームの土壌条件は~、気象条件は~、
じゃあ品種は〇〇で、栽培方法は~、施肥に~で、とぶどうを作り上げていく。
まさに農業生産物としての醸造用ぶどう生産、農家の仕事です。
さらに、醸造過程は、こうやって・・・・なんて、土づくりから最終製品のワインまで、
ずーと手がけて、飲んだ方に「おいしい」と言っていただければ、これは面白くて、はまりますね。
そう考えるとワインは最近出てきた「農業の6次産業化」を
もうずーと昔から取り組んできたという事になりますね。
実際に 講義内容を聞いていても
「これから勉強することがたくさんあるな」と、思うしかないような奥が深いお話でした。
実は、The北海道ファームでぶどうの苗を植え付けるところから始めて
ワインの醸造までの計画が、持ち上がっています。
5年くらいを目安に ワイン用ブドウの生産を軌道に乗せ、
その後、オリジナルワインの醸造、販売と進んでいく計画です。
苗木の入手の関係や植付から収穫まで木の育成に時間が掛かるので、
5年10年かかるような計画ですが、面白いことが出来そうです。
ワインに限らず、農業って奥が深すぎ、幅が広すぎる産業ですね。
面白いと思う作物に、全部手を出していたら人生が時間切れになりそうだし。
実は農業は、時間との闘いかもしれませんね。