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農場ブログ

理想の水深を目指す日々

2018年06月15日

水芭蕉の咲く清らかな水で育てた「北海道水芭蕉米」と

安全安心な北海道産のエサで育てた「日本一しあわせなにわとりの玉子」を生産している

北海道栗山町のThe北海道ファーム、栗原です。

稲作と養鶏で循環型農業に真面目に取り組んでいます。

 

ここ数日 大雨と寒い日が続いていましたが、今日からいい天気。

稲も喜んでいるような気がしますね。

 

田植えが終わり約2週間、稲も背丈が20cmほどに大きくなってきました。

この時期、The北海道ファームでは、田んぼの水の管理に追われています。

 

「田んぼって、池みたいに水が入っていればいいんでしょ?」

僕も本格的に水田にかかわる前は、そう思っていました。

一般的な感覚では、そんな認識だとおもいます。

でも実は、水田農業での水の深さの管理は、非常に大切。

高品質なお米を安定的に作る農家は、水管理にも相当気を 配っています。

 

今の時期のThe北海道ファームの田んぼは、水深4~5cmを理想に

水位を保って、稲が分けつと言って、茎の本数を増やしやすいようにする時期です。

おお!理想的な水深4cm!いいですね。

 

こっちは、水深11cm・・・・。深すぎる。

と、田んぼにより、場所によりそれぞれ水深が全然違います。

この時期の稲の生育に理想の水深4~5cmを KEEPし続けるのは、至難のワザ。

 

想像してみてください、田んぼの大きさが100m×50mだとして、

どこの位置で水深を測っても、深さが4~5cmで 同じという難しさを。

水は、正直で100m先でも平面で同じ高さになります。

という事は、田んぼの中の地面が100m先まで、わずかな誤差もなく平面でないと

測る場所によって 水深がバラバラになってしまいます。

100m先まで地面を完全に平面に仕上げるのは 相当難しいです。

100m先で5cm地面が高いなんて、人間の感覚では、ほぼ気が付けないレベルです。

それでも、代掻きの時のやり方で、だいぶ平面に仕上げられるようになっていますが、

田んぼ全面を水深5cmにKEEPするのは、やっぱり難しいですね。

 

例えば、こうやって、地面が出てしまう所もありますが、ここを水深5cmにすると

他の所は10cm以上深くなったりして・・・・稲が半分以上水没します。

 

さらに、天気が良い時の大気中への蒸発や、土中への浸透など

いろんな要素で水深は変化しています。

 

と、いう事で「あぁ 水を入れ過ぎた」「どうも、水がいれたりないな」などなど、

30枚近い田んぼを 歩き回って色々調整する日々が続きます。

 

「まぁ、そんなに水深にこだわらなくても 大丈夫」と、言ってくれる先輩もいて

確かにその通りな気もしますが、どうも性格的に気になるので・・・・。

高品質なお米作りには、 細やかな水管理も大事なポイントです。

 

さて、あっちの山側の1cm位水を浅くしたい田んぼ、排水口を調整して1時間たつから

どうなったか見に行って来よう。狙いどうり水深が決まっていればいいけどな~。

水調整が、続きます。

 

 

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