2016モンドセレクション金賞受賞の「北海道水芭蕉米」を作っている
The北海道ファームです。→詳しくはこちら 真面目にお米を作っています。
ここ1週間ほど、晴れた日が多くなり稲も喜んでいます。
6月がほぼ日照がない状態、近所の岩見沢の気象データでは、例年の4倍の降水量でした。
そんな6月だったので、稲の生育がやや遅れている状態ですが、
The北海道ファームでは、1回田んぼの水を抜いて田んぼの中干しを始めました。
中干しで、稲の根元まで空気に触れさせて酸素を供給し、
健全で健康な稲を作るためには、欠かせない作業です。
The北海道ファームでは、稲の生育状態を見ながら中干しを行っています。
そんな、中干し中の田んぼで
かん高いエンジン音が響きます。
でた、「田面ライダー!」 田んぼを颯爽と走り抜けていきます。
「田面ライダー」は、こんな機械です。
前輪は田んぼの泥面を的確にとらえる泥かきがついた鉄の駆動輪。
後ろは、溝を掘るためのソリ状になっています。
これに載って、田んぼを走るわけです。
運転席からの眺め。なお直線しか走らないのでハンドルは切れません。
スピードも、そんなに速くはないと思います。自転車程度かな。
走った後は、このように田んぼの地面に溝が切れています。
この溝を、田んぼに縦横に作っていって、
交差するところを、スコップやクワでつないであげます。
で、このように交差点が出来上がり、最終的に田んぼの排水口までつなぎます。
この作業が、結構大変です。
そうすると、この溝を伝って田んぼの水が流れ出て田んぼがよく乾くという事です。
この溝は、2回目の中干しや秋の落水時にも効果を発揮して、水を効率よく排出するために役立ちます。
意外に誤解されていると思うんですが、田んぼって年中水を貯めているわけではないんです。
年に数回は、水を落として地面を乾かしますし、稲の成長に合わせて日々水位の調整は、欠かせません。
あるいは、天候によっても寒いから水位を上げるなんてこともあります。
「おいしいお米を作りたいなら、水が狙いどうり調整できる田んぼにしなさい」とは、ベテラン農家のアドバイス。
確かに、年中水をためっぱなしなら、貯め池で稲作をすればいいわけで・・・・。
稲の生育や状況を見ながら、ここで水を入れたい、ここで水を抜きたいとなった時に
どのくらいの時間で対応できるかが大事になってきます。
たとえば、秋の稲刈り時期を前にいつまでも田んぼに水があると、
稲が水を吸ってしまって、全然黄金色にならない、青々しているままなんてことにもなるわけで。
そうなると、刈取り適期がおかしくなっておいしいお米どころではないわけです。
「じゃあ、コンクリで固めてプールで稲作すれば完璧に水がコントロールできる」そんな話もありますが、
プールを作るコストが莫大なので、経済的にまったく合わないので現実性は低いと。
The北海道ファームでは、できる限りおいしいお米を作るため、
田んぼの水をコントロールできるよう溝切作業に取り組んでいます。
地道でつらい作業ですが、The北海道ファームの真面目な米作りには欠かせない作業です。